平凡社版　「日本の野性植物」より該当個所のみ転載　用語集へ
　バラ科
　　木本　カナメモチ属　カマツカ属　キイチゴ属　コゴメウツギ属　ザイフリボク属　サクラ属　シモツケ属　ナシ属　ナナカマド属　バラ属　ボケ属　ヤマブキ属　
　　草本　オランダイチゴ属　キジムシロ属　キンミズヒキ属　シモツケソウ属　ダイコンソウ属　ヘビイチゴ属　ヤマブキショウマ属　ワレモコウ属

　木本

Ａ　果実は裂開。心皮はふつう１，２，５個で、まれに３−８個。時に托葉を欠く。
　Ｂ　葉は単葉で、全縁または分裂する。
　　Ｃ　托葉がある。心皮は１個。花序は散房または総状〜円錐状・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・コゴメウツギ属
　　Ｃ　托葉がない。心皮はふつう５個。散房花序、散状の総状またはまれに円錐花序・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・シモツケ属
Ａ　果実は裂開しない。托葉がある。
　Ｂ　子房上位またはまれに萼頭に包まれて子房下位状。
　　Ｃ　心皮は１個で、１−２個の胚珠を入れる。果実は核果、１−２個の種子があり、萼裂片は早落性。
　　　　単葉で、葉柄の上部または葉身の基部に腺体がある。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・サクラ属
　　Ｃ　心皮は複数。果実はそう果。萼裂片は宿存する。複葉。稀に単葉。
　　　Ｄ　花は単生。葉は単葉。植物体に刺はない。
　　　　Ｅ　花柱は花後に脱落する。心皮は４−５個
　　　　　Ｆ　小枝や葉は互生。花は５数生で、花弁は黄色、萼裂片は小型で目立たない。
　　　　　　　果実は茶褐色に熟し、小型で長さ５ｍｍ以下。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ヤマブキ属
　　　Ｄ　花は複生して花序を作る。心皮は多数。
　　　　Ｅ　植物体にふつう刺または刺毛がある。
　　　　　Ｆ　心皮は離生し、肉質の萼筒の下部にあり、無柄、花柱は心皮の腹面について、離生または上部で合着。果実はそう果で萼頭に包まれる。葉は複葉。・・・・・・・・バラ属
　　　　　Ｆ　心皮は突出した花床につき、花柱はほぼ頂生。果実は分果が集合し、各分果はは多汁質または肉質で、小核を入れる。葉は複葉または単葉。・・・・・・・・キイチゴ属
　　　　Ｅ　植物体に刺がない。
　　　　　心皮は多数。花弁は萼裂片より大きい。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・キジムシロ属（草本）
　Ｂ　子房下位または半下位、心皮は１−５個でおのおのは合着し、全体は萼筒に合着する。果実は梨果で、複数個の種子を入れる。
　　Ｃ　心皮は果時には骨質化しない。
　　　Ｄ　花弁は狭卵形〜狭楕円形。心皮は２−５室、各室に２個の胚珠があるが、
　　　　　胚珠間に偽壁が発達するため、４−１０個の各偽室に１個の胚珠があるように見える。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ザイフリボク属
　　　Ｄ　花弁は楕円形、卵形、倒卵形または円形。心皮の各室には偽壁は発達しない。
　　　　Ｅ　花序は複散房状、総状または円錐状。
　　　　　Ｆ　葉は複葉または単葉で、落葉性。複散房花序。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ナナカマド属
　　　　　Ｆ　葉は単葉で、多くは常緑、まれに落葉性。
　　　　　　Ｇ　心皮は２−５個で離生または基部で合生。葉は常緑または落葉性。
　　　　　　　Ｈ　花序は散房状または複散房状。果実に萼裂片が宿存。
　　　　　　　　Ｉ　葉は常緑。花序や葉柄にいぼ状突起がない。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・カナメモチ属
　　　　　　　　Ｉ　葉は落葉性。花序や葉柄にいぼ状突起がある。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・カマツカ属
　　　　Ｅ　花は散状または束状に集まるか、または単生する。
　　　　　Ｆ　心皮各室に多数の種子を入れる。小花柄は短い。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ボケ属
　　　　　Ｆ　心皮各室に１−２個の種子を入れる。小花柄はやや長い。
　　　　　　Ｇ　花柱は基部で合着する。果肉内に石細胞はふつう発達しない。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・リンゴ属
　　　　　　Ｇ　花柱は離生する。果肉内に石細胞が多い。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ナシ属
　　　　　　　　　　
　　草本

Ａ　果実は裂開する（袋果）。托葉はない。葉は３出複葉・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ヤマブキショウマ属
Ａ　果実は裂開しない。托葉がある。
　Ｂ　子房は上位で、萼筒に包まれない。
　　Ｃ　花糸は花後脱落する。胚珠は２個で、下垂する。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・シモツケソウ属
　　Ｃ　花糸は花後脱落しない。心皮は凸面の花床上にある。
　　　Ｄ　果実は液質で１個の小核がある。胚珠は２個で下垂。植物体に刺がある。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・キイチゴ属
　　　Ｄ　果実（分果）は乾燥する。植物体に刺がない。
　　　　Ｅ　胚珠は１個で、下垂する。花柱は花後脱落。
　　　　　Ｆ　心皮は多数。花弁は萼片より大きい。
　　　　　　Ｇ　花床は花後にふくらみ大きくなる。
　　　　　　　Ｈ　花床は果時液質。花は白色。副萼と萼片は同形。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・オランダイチゴ属
　　　　　　　Ｈ　花床は果時やや乾燥し、海棉質。花は黄色。副萼は幅広く、葉状で荒い歯牙がある。・・・・・・・・・・・・・・・・・・ヘビイチゴ属
　　　　　　Ｇ　花床は乾き、花後にほとんどふくらまない。花は黄色まれに白色または暗紅色。副萼と萼片は同形。・・・・・・・・キジムシロ属
　　　　Ｅ　胚珠は１個で、直生する。花柱はしばしば花後にも残る。
　　　　　Ｆ　花柱は花後にも残って、長く伸びる。
　　　　　　Ｇ　萼片と花弁は各５個。葉は羽状複葉。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ダイコンソウ属
　Ｂ　子房は下位で、萼筒に包まれる。胚珠は１個。
　　Ｃ　花弁はない。
　　　Ｄ　副萼がない。葉は羽状複葉。胚珠は下垂。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ワレモコウ属
　　Ｃ　花弁は５個。萼にかぎ゛状の刺がある。葉は羽状複葉。胚珠は下垂。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・キンミズヒキ属