平凡社版　「日本の野性植物」より該当個所のみ転載　用語集へ
　ブナ科
　　　クリ属　コナラ属　シイ属　ブナ属　
　　
Ａ　雄花は１〜多数で、頭状の花序につく。堅果には３つの稜がある。発芽の時、子葉は種子の外にあり、地上に出る。殻斗ははじめから２−４裂する。・・・・・・・・・ブナ欅
Ａ　雄花は多数が尾状または穂状の花序につく。子葉は発芽しても種子の中に残る。
　Ｂ　雄花は苞腋にふつう単生し、下垂する尾状花序につく。
　　　雌花は１−５個が穂状または頭状花序につく。殻斗は杯状で、中に１個の卵球形あるいは円柱形の堅果を納める。
　　　雄花は退化子房がなく、雄蕊は６個で、葯は底着。雌花には仮雄蕊はないか、まれに６個ある。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・コナラ属
　Ｂ　雄花は無柄の２出集散花序をなして苞腋につき、さらにそこから直立あるいは斜上する穂状花序に配する。
　　　雌花は雄花序の基部につくか、別の穂状花序を作る。殻斗は針状の刺やいぼをもつか、あるいは皿（椀）状。
　　　雄花は退化子房を有し、雄蕊は１０〜１２個で、葯は背着または丁字着。雌花は１０−１２個の仮雄蕊がある。
　　Ｃ　落葉高木、頂芽はない。殻斗には鋭い針状の刺がある。子房は６室。花柱は（５−）６−９個。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・クリ属
　　Ｃ　常緑高木、頂芽がある。子房は３室。花柱は３個。
　　　Ｄ　殻斗は針状の刺またはとがったいぼ状突起があり、堅果全体を包み、熟すと裂ける。葉は２または５裂生。芽はやや扁平で、少数の鱗片葉を持つ。・・・・・・・・シイ属